ソフトウェア設計は構造を合理化することで運用しやすくなります

腕のいい人材がいたとしても、設計に問題があっては良いソフトウェアは生まれません。設計の段階で問題が無ければ、仕様を満たした理想的なソフトウェアが完成するというだけでなく、ソフトウェアの構造の汎用性が高まり、後から修正したり改定したりするときもスムーズに作業を進めることが可能になります。

ソフトウェアの設計は、建築設計に例えることができます。まずはしっかりとした基盤を固め、その次に核となる骨組みを組み上げます。
組み立てた骨組みに要求される性能を満たす本体を組み上げていき、終わりに装飾を施して完成させます。建物を建てる一連の過程は、ソフトウェアの設計そのものであるといっても言い過ぎではありません。ソフトウェアの設計で重要なのが、分割という捉え方です。ソフトウェアの構造全体をいくつかに分割し、それぞれを独立したモジュールと解釈することで開発効率が改善し、全体の結合具合はより高いものになります。
もしソフトウェアが設計段階で全く分割されていなければ、不具合が出た際にどの部分がどのような働きをしているのかを確実に見極めることができず、修正作業に莫大な時間がかかってしまうことになります。

ソフトウェアの初めの設計段階でモジュールを分割することにより、ソフトウェア全体の中でどのような役割を示す系統なのかを瞬時に確認することができるようになり、可読性が高く、誰しもが扱えるソフトウェアが完成します。モジュールを分割して創造するということは、凝集度を高くするという効果も生み出します。凝集度が高い時は、ソフトウェアの中に無駄な部分が少なく効率の良い構成が実現します。

無駄な部分が少なければ少ないほど、互いに干渉しあうことによるエラーは少なくなりますし、ソフトウェア全体のボリュームがスリム化して軽量化も実現します。ソフトウェアはシンプルであればあるほどメンテナンスがしやすく、保守もしやすくなります。ソフトウェア設計では単に仕様通りにすればよいというものではありません。実際の運用でも便利で利用しやすいソフトウェアを完成させるためには、設計時点でソフトウェアの構造を合理化しておく必要があります。